2014年10月26日日曜日

アナフィラキシーショック!ドッキングミッション

多田です。

当直明けの日勤が終わり、申し送りの後、「さて帰ろうかな」と思った矢先にホットラインがなりました。
患者さんは、「ハチ刺されによるアナフィラキシーショック」の患者さんです。
アナフィラキシーショックの治療は、時間との戦いです。すべての患者情報を聴き終わる前に、救急車の現場出発をお願いしましたが、病院到着まで30分程度かかるようです。

一旦電話を切った後、いつもお世話になっている、広島市消防局指令に連絡し、救急車による医療スタッフピックアップでの、ドッキングミッションをお願いしました。
(救急外来で救急車を待つM看護師)
今までも、複数回お願いしていることもあり、二つ返事で了解していただき、救急外来で救急車を待ちます。

(研修医のA先生と、M看護師、車内で準備中)

救急車内で、救急隊員の方々は、搬送中の救急車と連絡をとりつつ、すれ違わないようにドッキングの場所を選定してくださいます。
医療スタッフは、自分と、A研修医とM看護師です。
情報を元に、必要そうな機材・薬剤の準備を進めます。


ドッキングポイントで搬送されてきた救急車に乗り込み、診療開始します。
患者さんは、気道・呼吸は保たれていましたが、全身の発赤とかゆみ、血圧低下気味であり、アナフィラキシーショックと診断しました。
用意していたアドレナリンを0.3mg筋注し、病院へ向かって搬送開始となりました。
搬送中も、症状の改善 が乏しかったため、追加でアドレナリン投与を必要としました。

病院到着後、待ち構えてくれていた救急科スタッフにより、追加治療がなされ症状は改善傾向となりました。よかったです。

「アナフィラキシーショック」への対応は、「救急医療システム全体の機動力」を試されていると考えています。
より早く、患者さんの治療が開始できるよう、関係機関のみなさん、これからもご協力よろしくお願いします。

2014年10月22日水曜日

大阪ドクターヘリ

多田です。

先日、自分がドクターヘリの当番日に、広島ヘリポートに珍しい機体が やってきました。
「大阪大学病院」のドクターヘリです。
(並ぶと不思議な感じがします)

残念ながら、代替機だったため、テールローター上の、「KANSAI もず」のロゴはありませんでした。
大阪から、広島市までの転院搬送だったようです。


広島ヘリポートで給油の間、お互いの機内を見学させていただきました。
長旅お疲れ様でした。


2014年10月18日土曜日

Jレスキュー 2014年11月号

多田です。

当ブログの「2014/8月土砂災害対応 」関連の記事は、たくさんのみなさんに閲覧していただきました。
各方面からの反響をいただき、非常にありがたいと思っております。
その一つとして、「Jレスキュー」という、消防関係の雑誌に当ブログの記事を転載していただきました。
(この号に載ってます)
土砂災害対応の記事の一部です。
我々が活動した、安佐北消防署のDMAT活動拠点本部の写真も載ってます。
興味がある方、是非ごらんください。

2014年10月12日日曜日

猫本先生、卒業

多田です。

当院2年次研修医の猫本先生が、6.7.8.9月の4ヶ月間の、救急科ローテーションを終了しました。
通常、2年次の救急科ローテーションは、2ヶ月間の必須ですが、自由選択の2ヶ月間を使ってのトータル4ヶ月間でした。
将来、整形外科への進路を決心している先生は、重症外傷の初療部分を勉強するべく、日々精進してくれていました。
(熱心にホットラインの内容を聴いています)

休みの日にも出勤し、「休みの日だからいいですよね?」と言いながら、整形外科の手術へ入って見学をしていました。
今まで、救急科のローテーションを延長してくれる研修医の先生はほぼいなかったので、非常に嬉しかったです。
(修羅場でも冷静?)

「猫ちゃん、猫ちゃん」とセンターのスタッフに呼ばれ、愛されていましたね。

LLのスクラブが少なくて、古いバージョンのスクラブしかなかったこと、長期間当科をローテーションしてくれたこともあり、自分から本人用のスクラブをプレゼントさせていただきました。気に入っていただけたでしょうか?

(Turn Back Timeの意味、伝わりましたよね?)

また、土砂災害の際も、1スタッフとして頑張ってくれました。

(当直中です)

猫本先生お疲れ様でした。おかげさんで、楽しい4ヶ月間でした。
また、当直などで、一緒に働く機会があると思います。
よろしくお願いします。

2014年10月8日水曜日

豊岡病院へお招きいただきました。

多田です。

しばらく更新が滞っていてすみませんでした。
大きなお仕事をいただいており、その準備に時間がかかっておりました。
そのお仕事とは・・・

以前、2014.8.20の土砂災害対応について、投稿させていただき、予想を大幅に上回る反響をいただきました。
(そのときの記事はこちら

その後、当院の佐伯医師に導かれるように、「呉腹部救急研究会」で但馬救命救急センターの小林誠人先生とお話しさせていただく機会がありました。
(そのときの記事はこちら

そして、その約1週間後・・・
病院の自分宛に、小林先生からお電話が。
「病院の災害対策講演会で、今回の土砂災害についてを話をして欲しい」
という、ご依頼をいただきました。
期日までが短く、それ以上に、自分が災害についてあれこれお話できるような知識や経験もありませんので、非常に迷いました。しかし、小林先生から「現場で活動した人の「生」の声が聴きたい」と言っていただき、それなら自分にもできるかもと考え、ご依頼をお受けすることにしました。

2014/10/06豊岡病院のスタッフの方々に、業務終了後のお疲れの中たくさんお集まりいただきました。自分の感じたこと、できたこと、できなかったことなど、お話しさせていただき、みなさん熱心に お聞きいただきました。
(緊張しました)

(ドクターヘリ)

(ドクターカーも見学させていただきました)

(イカしたデザインのTシャツの、M山Dr、自分のJATEC受講時の講師です)

その後の、懇親会では、「但馬救命救急センター」ファンとして、たくさんの出会いと、おいしいお食事と、楽しい時間を過ごさせていただきました。
(いつもブログで拝見している方々です)

翌10/07は、早朝よりカンファレンスを見学させていただき、そのまま「豊岡市消防」で開催された、症例検討会にも参加させていただきました。
(午前中開催のため、勤務中の方も、当番明けの方も参加できます)

検討されている内容が、非常に洗練されたもので、救命士・救急隊員、通信指令などたくさんの消防職員の方々によって議論がなされておりました。
その後、初療室での見学をさせていただき、広島に帰ってきました。

非常にたくさんの刺激 をいただ きました。
小林先生をはじめ、豊岡病院・但馬救命救急センターのみなさん、ありがとうございました。

TECCMCのブログにも書いていただきました。(こちら