2013年11月20日水曜日

救助が必要な、救急事案

多田です。

先日、自分が病院の責任者だった日に、当院よりほど近い有名な観光地のあるところの救急隊からホットラインがなりました。
「○○山山頂付近で、ハチに刺された観光客がアナフィラキシーショックです。」
!!
アナフィラキシーショックは急激に進行するアレルギー反応で、生命の危険があるもので、アドレナリン投与までの時間との戦いです。
こちらも「スイッチ」入りました!
それにても、??。
アナフィラキシーショックなら、ドクターヘリ要請ですね。
ただ、比較的高い山の山頂付近ということで、救助事案でもあります。
患者さんのつり上げ救助が必要です。

広島ヘリポートへ、確認したところ、広島県ドクターヘリは別事案で出動中です。
また、ドクターヘリは患者さんのつり上げ救助はできません。

広島県防災ヘリコプター「メイプル」が出動してくれることになりました。
しかし、できれば早くアナフィラキシーの治療が開始したい。

広島県内の消防・防災ヘリの出動要請を一手に引き受けていただいている、広島市消防指令に連絡し、なんとか早く患者さんに接触する方法を考えて欲しいとお願いしました。

各部署のメンバーが同じ目標に向かって、それぞれできることを探します。
「一刻も早く、患者さんの治療を開始すること」

(別事案の写真です)
(ヘリコプターのローターが曲がっている訳ではありません)

各部署での検討の結果、広島県防災ヘリに、医師1名を乗せて現場に出動。
つり上げ救助ののち、機内で治療を行う。という方針となり、当院屋上で自分をピックアップしていただき、現場に向かいました。

患者さんが、救助されるまでは自分に仕事はありません。おとなしく、シートベルトをつけて、座席に座っておりました。
現場上空では、左右ともドアが開放され、吹きさらしの上空での活動が行われました。
テレビなどでよく見る、レスキューの現場に、半分緊張・半分興奮しつつ、患者さんのが救助されるのを待っていました。


隊員の方が、ホイストで降下し、患者さんに接触。
その間、ヘリは少し現場を離れた場所に移動して待機。
患者さんのつり上げ準備ができ次第、現場上空に戻り隊員さんと一緒に患者さんがつり上げられました。
隊員の方々の流れるような活動を、見とれるように見てしまいました。

つり上げられた患者さんは、ショック状態が続いており、機内に収容されてドアがしまったあと、アナフィラキシーの治療薬である、アドレナリンを服の上から筋肉注射しました。
通常のドクターヘリでの活動であれば、救急車内や機内で、さらに点滴をとったりするのですが、当院まで空路で約3分の距離でしたので、そのまま搬送となりました。
治療の制約はありましたが、当初の目的であった、「一刻も早く、治療を開始する」ことは達成できました。
幸い、患者さんも病院到着の頃には、状態改善し始めており、「間に合ってよかった」と胸をなで下ろしました。

(別事案の写真です)

今まで、つり上げ救助のヘリに、医療スタッフが乗って出動したことはなかったそうです。お互いが歩み寄ることで、達成できることがまだまだたくさんありそうです。
同じ目標に向かっている同志ですから、必ずわかり合えると思って、これからも一緒に活動できたらなと思いました。
広島県防災航空隊のみなさん、ありがとうございました。
またよろしくお願いします。

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